株式会社トーカン様

EDIシステム障害の件数および、その対応にかかる時間を大幅に削減。
BCP対策として、EDI機能を早期復旧できるシステム環境を構築。

導入製品・サービス

MdbクラウドEDI-Platform棚POWER

野田能男さま
営業サポート本部 流通システム部 副部長

トーカンさんの業務内容などについて、
うかがわせてください

弊社は、愛知県名古屋市に本社を構える総合食品卸売業社です。中部地区に基盤を置き、全国で販売活動を展開されているお客さま(小売業、飲食業)に対しても、食品・食材を提供するために全国各地に物流拠点を構え、メーカーと小売店、飲食店、消費者を繋ぐ役割を担っています。もう少し簡単に申しますと、人々の生活に欠かすことのできない「食」を、安全、安心、スピーディにお届けするのが私たちの仕事です。

ご承知のように、食品卸売業界においては経営統合などによって寡占化が進行しています。その結果、弊社も大手全国卸との間で厳しい競争に直面しており、価格や納期などの面で競争力を強化することが求められている状況です。

そこで、システム部門としてはシステム開発保守・運用におけるQ(品質)・C(コスト)・D(納期)の向上を最優先テーマとして捉え、様々な取り組みを講じることにしました。その1つとして、2013年10月からEDIシステムの再構築を目的に、プロジェクトをスタートさせることになったのです。

既存のEDIシステムが抱えていた課題とは、
どのようなものでしたか?

もともと弊社では、基幹マシンを基盤として基幹システムを自社構築し、開発保守ならびに運用も自社で行って来ました。

EDIシステムについても自社構築し、基幹システムに通信機能を搭載する形で実現していましたが、基幹システムは通信機能を拡張することが難しく、また、トラブルの発生も少なくなく、その復旧にかかる手間や時間は相当なもので、それらが非常に大きな負荷になっていました。

BCP対策が適切に行えていないことも課題として浮かび上がっていました。そのため、災害によってEDIシステムが機能しなくなった場合には、被災地はもちろん、被災地以外のお客さまにも商品を供給することが難しくなり、業務継続ができなくなってしまう可能性がありました。それはつまり、卸売業としての社会的責任を果たせないということであり、企業としての信頼を失うということでもあります。そうならないよう、EDIシステムのBCP対策が急務だと感じていました。

クラウドEDI-Platformを選んでいただいた
理由をお聞かせ願えますか?

5社から提案があった中で、環境面、機能面、運用面、費用面という評価ポイントのすべてにおいて満足できるサービスであったことが、クラウドEDI-Platformを導入することにした理由です。

評価ポイントについてもう少しご説明させていただくと、「環境面」とは主にリスク対策やBCP対策のことです。地震・津波対策、それに伴う公共インフラ不全への対策、バックアップサイトでの機能確保が可能かどうか、などということを精査しました。

「機能面」は、弊社が希望する機能を備えているかどうか、ということでした。このポイントに関しては、各社で大きな差は見られませんでした。

「運用面」で重視したのは、新規取り引きやお客さまの仕様変更に柔軟に対応してもらえるか、という点でした。特に、新規の取引先さまと新たにEDIを接続するときには、それなりの工数が必要になるため、「速やかに新規取り引きが開始できるか」ということがキーポイントになりました。

「費用面」では、データ量に応じた従量課金ではなく定額制での運用、ということを重視しました。昨今は少量多頻度発注が増えており、データ量が増加しても売上金額が上がらないことが多いことや、発注データ以外でやり取りしなければならないデータ量が増え続けていることなどから、弊社としては定額制での運用にこだわりました。

選定の理由ということとは少し違うとは思いますが、クラウドEDI-Platformを利用していた他の食品卸売会社の方から、導入後の状況などについて、直接お話を聞くことができたことも大きかったと思います。正直な所、プロジェクト開始当初は、卸売業にとって最も重要な機能の1つであるEDI機能を、オンプレミスではなく外部サービスに委託しても大丈夫だろうか、という不安が非常に強かった。しかし、『全く問題ない』というリアルな言葉を聞くことができたので、背中を押されたと言いますか、安心して導入を決めることができました。

クラウドEDI-Platformを導入したことの
メリットを教えてください

EDIシステム障害の件数および、その対応にかかる時間を大幅に削減することができたため、お客さまに迷惑をかけることが非常に少なくなりました。これは本当にありがたいですね。

導入によってEDIシステムの運用コストを約50パーセント削減できたこと、そしてBCP対策として、EDI機能を早期復旧できるシステム環境を構築できたことも大きなメリットです。

サイバーリンクスさんにお願いすれば、システムのバージョンアップや機器の管理を、計画的にきっちり実施してもらえることもメリットだと思います。それぞれを自分たちで実施することを考えると、非常に助かるサービスだと言えます。

とにかく、導入前に設定した目的と期待効果はすべて達成されており、大変満足しています。


浅野博美さま
営業サポート本部 リテールサポート課 課長

棚POWERやMdbサービスもご利用いただいています。
そのメリットについても教えてください

棚POWER画面

まずは棚POWERの導入メリットについてお話させていただきます。小売店様の取扱い商品は、食品だけでも年間の改廃を含めて1店舗あたり10,000ぐらいありますが、そのすべてのサイズを覚えることは優秀な営業スタッフでも不可能です。しかし、棚POWERを利用すれば、そのサイズを逐一覚えなくても、正確な棚割提案をスピーディにお客さまへ提示することができます。つまり棚POWERを利用することで、「作業コスト」を大幅に削減することができる訳です。やはりこの部分が1番のメリットだと思います。

また導入前は、ある程度の経験を積んだ営業スタッフでなければ棚割提案や棚割分析が行えなかったのですが、導入後は、営業経験がほとんどないサポートスタッフでもそれらを行えるようになりました。その結果、営業スタッフの作業負荷が軽減され、コア業務に集中できるようになった。この部分もメリットだと実感しています。

あわせて棚POWERサーバーを導入したことで、マスターデータをサーバーで一元管理し、クライアントPCに最新データを自動的にセットできるため、運用面の課題解決につながりました。

Mdbサービスの導入メリットは、以前は弊社で商品を集めて単品登録をしていましたが、安価で高品質な商品画像を利用できる、ということでしょうか。棚POWERは「棚割作業コスト」の削減がメリットでしたが、Mdbサービスは「登録コスト」が大幅に削減でき、さらに高品質の商品画像が簡単に入手できる、という所がメリットになっています。小売店様の売場は、お客様に新しい商品をご提供するために多くの商品が季節ごとに切り替えられますので、その分の登録作業をMdbサービスで捕らえるのは大きいと思います。

棚POWERを活用した今後の展開などについて
お聞かせください

従来の棚割システムは、スペース生産性を最大化する分析を行うことが大切だったと思いますが、これからはAIを活用したクラスター分析や、ID-POSからの購買行動分析、顧客視点でのグルーピングが重要視されてくるのではないかと考えています。その辺りを考慮しながら、今後はさらに一歩踏み込んだ所でサイバーリンクスさんとお付き合いをさせていただければと思っています。

ご協力ありがとうございました。

導入企業データ

名称 株式会社トーカン
本社 名古屋市熱田区川並町4番8号
事業所 愛知県16 岐阜県1 三重県2 静岡県2 滋賀県1 長野県1 東京都1 大阪府2 京都府1
※事業所数は2017年9月末現在
売上高 1,463億円(2017年9月期)
URL http://www.tokan-g.co.jp/